卒業犬

大森 一憲様のここ

大森 一憲様のここ ギャラリー

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我が家の「ここ」

我が家の愛犬「ここ」は今年4月で満4歳になるラブラドールレトリバーの女の子。訓練所の「つくし」ちゃんのこどもで、7匹兄妹のなかで1番おとなしそうな子でした。まわりの人や生き物をいやしてくれる心やさしい犬になってほしいと願い「こころ」と名付けましたが、いつのまにか「ここ」と呼ぶようになりました。本名は「アプリコットオブスーパークリーク」と超かっこいい名前です。

小さい頃から家族みんなの人気者で、夜になると仕事から帰ってくる子供たちと、かくれんぼ、追いかけっこ、ぬいぐるみの引っ張り合いと大にぎわい。かくれんぼでは、そっと隅でかくれている「ここ」に反対側のソファーの隅で娘が「『ここ』はどこかな?」としゃがみこむと、必ず出てきて娘のおしりに鼻をツンツン「わたしはここよ!」と教えたり、追いかけっこでは、ソファーのまわりで息子を後ろから追いかけながら、追いつかないと判るとさっと反対側に回り込みつかまえてしまう、そんな知恵者でした。

そんな「ここ」も3ヶ月を過ぎた頃からだんだんやんちゃぶりを発揮するようになり、小屋のゲージをかんだり、散歩中何でも口に入れたり、「ダメ」の制止が効かなくなって所長さんに相談すると、「生後6か月を過ぎるとだんだん我が強くなり力も強くなってくるので、6か月頃から訓練をした方がこれから先、人と犬とが楽しく幸せに暮らしていけますよ」と教えて下さり、家族みんなと相談をして「ここ」が6か月になったときから訓練に出すことに決めました。

訓練を始めて1か月間は「ここ」が訓練所の人と信頼関係を築くことができるように会いにいくことをがまんしましたが、2か月目からは月に何度か会えるようになり、その日を心待ちにしたものでした。「ここ」は奥さんに訓練を受けましたが、会いにいくたびに奥さんの指示をよく見聞きし、楽しそうに学んでいる姿に安心と喜びを感じることができました。

「『ここ』は素直でよく覚える子だから、次はオーナーさんがしっかり訓練を受けていただく番です。」とおっしゃられ、すぐ甘やかしてしまう私たちはすこし不安でしたが、4か月目頃から「ここ」と一緒に訓練を受けさせていただき、何とか様になってきました。6か月の訓練を受け、卒業前には警察犬の競技会にも出場できて、大変貴重な経験をさせていただきました。

卒業して3年が経ちましたが、近所の人や来客から「おとなしくてかしこいね」と言ってもらい人気者になっています。誰かが「ここ」に話しかけると首をかたむけていっしょうけんめい聞きます。我が家は山奥の一軒家で時々リードを放して遊ばせたりしますが、自分の遊び場は決めていて呼べばすぐに帰ってきます。車に乗るのが大好きで、近所へ行くときも年に1~2回の旅行のときも「ここ」はいつも横に乗っています。

こんな「ここ」に育てていただいた奈良京洛警察犬訓練所さんには、いつも「ここ」のしつけや体調のことで相談させていただき大変ありがたく思っています。ただ、いつもしつけをされるのは「ここ」ではなく私たちの方ですが・・・・・・・。これからも末永くよろしくお願いいたします。

名張市 大森 一憲